訪問マッサージにおいてリハビリに有効な2大資格があります。「リハビリ機能回復士」と「誤嚥防止指導員」です。この2大資格を取得するには前提として「あん摩マッサージ指圧師」「はり師」「きゅう師」の国家資格のいずれかを取得している必要があります。資格取得までには、リハビリ技能認定2級にはじまり、1級、誤嚥防止メソッド、マスターコース、これらの全ての課程を修了する必要があります。
リハビリ機能回復士とは?
日本在宅マッサージリハビリテーション協会、順天堂大学医学部らによって研究開発されたリハビリ技能訓練です。有資格者は理学療法的な技術を習得し、リハビリを必要とする方に対し「マッサージ・リハビリテーション」を提供できます。高齢者の方々にとってリハビリは非常に重要なものです。有資格者は理学療法的なアプローチが可能となり、利用者さまによりよいリハビリの機会を提供できます。また、在宅医療の現場で求められる知識や疼痛緩和の優れた技術を習得することで、医師や理学療法士と連係をより密にし医師や現場の理学療法士との連携が取りやすくなります。
誤嚥防止指導員とは?
日常的なケアによって利用者さまの誤嚥を防止できるように、嚥下及び誤嚥の基礎知識と誤嚥防止のための運動を学んでいます。肺炎は死亡原因第3位でそのうち95%以上が高齢者です。そして高齢者の肺炎死亡の原因の75%が誤嚥性肺炎です。誤嚥性肺炎の予防には食材の工夫、食事摂取の姿勢だけでは不十分です。また胃瘻、経鼻管栄養でも誤嚥性肺炎は防ぐことは難しく、誤嚥そのものの防止が必要となります。鼻で呼吸し、嚥下機能、咀嚼が正常で、口腔ケアをすると誤嚥性肺炎は予防できます。
当院では誤嚥性肺炎の予防トレーニング(通称:エントレ)に現役歯科医師が考案した飲み込むトレーニング用の器具「ラビリントレーナー」を使用しています。
ラビリントレーナーの特徴
- 嚥下反射を利用し正しい嚥下機能を簡単に訓練することができます。
- 反射を利用しているので意識レベルの低い人にも訓練が可能です。
- 閉じながら唇を引くので無歯顎の人でも空気が漏れる事なく、口腔内を陰圧にすることができます。
- 口腔周囲の筋肉を対象的にトレーニングすることができるため、エステ効果も期待できます。
- 嚥下障害者でも舌が届きやすく嚥下しやすくなります。
- くわえるだけで唾液腺を刺激し、分泌させ嚥下反射を誘発します。
- 鼻呼吸の訓練ができます。
- 姿勢が良くなります。
リハビリに有効な2大資格 | |||
リハビリ機能回復士 | 誤嚥防止指導員 | ||
リハビリ技能検定2級 | リハビリ機能検定1級 | マスター |
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